交通事故の弁護士費用の種類や相場は?示談や裁判の費用
交通事故に遭ってしまった場合、示談などをスムーズに進めるためには弁護士に依頼することがおすすめです。しかし、何度も経験することのないことであるため、弁護士費用の種類やいくらくらいかかるものなのか、そしてどのように弁護士に依頼したら良いのかを知っている方は多くないでしょう。
今回は、交通事故の際に弁護士に依頼する場合に掛かる弁護士費用の種類や相場をはじめとして、弁護士への依頼手順、そして弁護士費用を抑える方法について解説します。
交通事故の弁護士費用の相場
交通事故に遭ってしまったときに、示談などをスムーズに進めるためには弁護士に依頼するのがおすすめです。しかし、その場合「弁護士費用は一体いくらくらいかかるのか?」は把握しておきたいですよね。
現在、弁護士費用は自由化されています。そのため、相談した弁護士事務所に提示された費用が高いのか、はたまた安いのかは、一概に判断することができません。
また、弁護士費用が自由化されたことにとって、弁護士事務所の依頼者の獲得競争は激しくなってきています。そのため、弁護士の中には、弁護士費用である「法律相談料」や「着手金」を無料にする動きがあります。
それでは、弁護士費用の内訳について解説していきましょう。
交通事故の弁護士費用の内訳
まず、弁護士費用とは、弁護士に支払う弁護士報酬と必要経費を合わせた費用のことです。具体的には、次の6項目が弁護士費用と呼ばれるものです。
(1)法律相談料
法律相談料とは、弁護士に正式に依頼する前、交通事故の相談をするときにかかる費用のことです。
(2)着手金
着手金とは、弁護士に依頼した際にかかる費用のことで、弁護士が交通事故案件に着手するときにかかる費用のことです。
(3)成功報酬金
成功報酬金は、示談終了後に増額に成功した時に弁護士に支払う費用のことです。
(4)日当
日当は、弁護士が交通事故の現場へ行く際や、裁判所に出頭した場合に支払う費用のことです。
(5)実費
実費とは、弁護士が交通事故の案件処理をするためにかかる費用のことです。例えば、裁判所に納める印紙代や、弁護士の交通費などがあります。
(6)消費税
消費税も、弁護士費用には掛かってきますので注意しましょう。
交通事故の弁護士費用を相手に請求できるケース
交通事故の弁護士費用は、自分で支払うのではなく、相手に請求することができる場合があります。どのようなケースなのかについて解説しましょう。
まず、交通事故を解決する方法には、主に次の3つの手段があります。
- ①示談交渉
- ②裁判外紛争処理
- ③裁判
3つの手段の中で、弁護士費用を相手に請求することができるのは、③裁判のみなのです。
交通事故の交渉を弁護士に依頼する手順
交通事故の交渉などを弁護士に依頼する場合、可能な限り早めに相談すること理想的です。しかし、弁護士に交通事故の交渉を依頼する手順を知っている方は多くないですよね。
それでは、交通事故を起こしてしまったときに、弁護士に交渉を依頼する手順を解説しましょう。
手順①:交通事故を扱っている弁護士を探す
まずは、弁護士の中でも交通事故に関する示談交渉を専門に行っていたり、交通事故案件に多くの実績を持つ弁護士を探す必要があります。知り合いの方に弁護士がいれば紹介してもらったり、いない場合はインターネットを通して探せば大丈夫ですよ。
手順②:弁護士へ相談しに行く
相談できる弁護士が見つかったら、弁護士事務所へ相談に行きましょう。先ほどもお伝えしたように、近ごろは相談の際に掛かる弁護士費用「法律相談料」を無料としている弁護士が多いようです。
手順③:依頼するor別の弁護士に相談する
相談した弁護士の話の内容をもとにして、依頼するかどうかを判断しましょう。弁護士に依頼するかどうかの判断ポイントは、ご自身との相性が良さそうであったり、話をしやすそうであったりといった、感覚的な要素でも大丈夫です。依頼する弁護士が信頼できる方であることが重要です。
もし、少しでも不安な要素が残るようであれば、別の弁護士に相談してみて、しっかり信頼できる方を探すようにしましょう。
手順④:着手金を支払う
依頼する弁護士が決まったら、弁護士費用の1つである「着手金」を支払い、弁護士に交通事故案件に着手してもらいましょう。
手順⑤:交渉をスタートしてもらう
弁護士に着手金を支払ったら、弁護士が代理交渉を始めてくれます。必要な書類などは、基本的に弁護士が教えてくれますよ。
交通事故の弁護士費用を抑える方法
交通事故の際に掛かる弁護士費用の種類や、実際にどのように弁護士に依頼すれば良いか手順をお伝えしましたが、やはり「弁護士費用を抑える方法」は気になるところではないでしょうか?
弁護士費用を抑えるためには、主に次の2つの方法があります。
(1)成果報酬型で依頼する
弁護士費用を抑えるための1つ目の方法は、成果報酬型の弁護士事務所に依頼することです。成果報酬型の弁護士事務所に依頼する方が、弁護士費用を安く抑えることができますよ。
(2)弁護士費用特約を使う
弁護士費用を抑えるための2つ目の方法は、弁護士費用特約を使うことです。弁護士費用特約とは、自動車の任意保険に付帯している項目の1つです。加入している場合、弁護士費である法律相談料や着手金、成果報酬金、実費を保険会社が負担してくれます。
交通事故の弁護士は弁護士費用を比較して決めよう
交通事故を起こしてしまい、弁護士に示談などを依頼する場合は、複数の弁護士に相談し、弁護士費用を確認してから正式に依頼するようにしましょう。
弁護士に正式に依頼する前に、交通事故の弁護士費用の相場を調べ、相談してしっかりと納得しておくことはとても重要です。交通事故で弁護士に依頼する場合、各弁護士費用がどれくらいかかるかについてはしっかりと把握しておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?
交通事故の際に弁護士に示談などの依頼をする場合に必要となる弁護士費用や依頼する手順、弁護士費用を抑える方法について解説しました。
交通事故に遭ってしまった場合はパニックになり慌ててしまうかもしれませんが、落ち着いて信頼のできる弁護士さんを選び、弁護士費用について確認してから依頼するようにしましょう。